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トピックス2014年01月17日

ノロウイルス対策、手洗い念入りに 〜汚物処理用具、常に備えて〜

毎年冬場に流行するノロウイルス。
県健康対策課によると、ことし第1週(昨年12月30日~1月5日)の定点医療機関当たりの感染性胃腸炎患者数は3.26人(警報基準20人)にとどまっている。とはいえ県内でも高齢者施設や保育園でノロウイルスが原因とみられる集団感染が散発している。県保健環境科学研究所ウイルス科は「例年冬休み明けから再び患者が増える傾向にある。今シーズンは新たな変異株は出ていないが、春先まで注意が必要」と警戒する。

県健康対策課などによると、昨年11月から1月9日までの間に、県内の保育園や特別養護老人ホームなどの福祉施設で少なくとも約330人が、嘔吐(おうと)や下痢などの症状を訴えた。新発田市では部活動の合宿中だった同市と北海道の高校生25人が症状を訴え、一部からノロウイルスが検出された。

対策法について、新潟市保健所感染症対策室の保健師(42)は「基本は手洗い。帰宅後やトイレの後はもちろん、調理前や食事前にも念入りにしてほしい」と話す。

せっけんをよく泡立て、汚れが残りやすい親指の回りや指先、手首までしっかり洗うのがポイント。ノロウイルスに感染している可能性のあるカキなど二枚貝などを調理する際は、中心部まで85~90度で90秒以上、しっかり加熱するようにしたい。

感染力が強いウイルスの拡散を防ぐには、便や嘔吐物の処理にも注意が必要となる。普段から使い捨てのマスクと手袋、ビニール袋と塩素系漂白剤をそろえておくと安心だ。汚物はすぐに処理し、拭き取ったら袋に入れて密閉。汚染場所は漂白剤溶液に浸したタオルで10分間覆った後、水拭きする。

汚物の付いた服は下洗いの後、漂白剤に1時間浸してから洗濯する。色落ちが心配な物は85度のお湯で1分以上洗ってもよい。布団などすぐに洗濯できない物はスチームアイロンや布団乾燥機を使うのも効果的だという。

一方、症状があってもウイルスが検出されないケースもある。感染拡大や重症化を防ぐため、保健師は「吐き気や下痢がある場合は念のため、料理をしないこと。ゆっくり休み、脱水症状を防ぐためできるだけ水分を取ること。高齢者は早めに受診することが大切です」と呼び掛ける。


消毒に使う漂白剤溶液は、家庭でも作ることができる。新潟市保健所が高齢者施設向けに作った感染対策マニュアルによると、「次亜塩素酸ナトリウム液」と表示のある市販の家庭用漂白剤(5~6%)とペットボトルを用意。水を容器に半分ほど注いだら、原液をペットボトルのキャップ2杯分入れて容量いっぱいに水を足す。

500ミリリットルのペットボトルを使えば、汚物が付いた物や場所、トイレなどの消毒に有効な濃度に、2リットルのペットボトルなら調理器具や、患者が手で触れた場所などを広く消毒するための溶液になる。

「トイレのドアノブ、蛇口などは特に念入りに」と保健師。ただ、誤飲防止には注意が必要で、「作り置きはせず、容器に消毒薬と表示してほしい」と求めている。

(新潟日報モアより引用)

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